おのおのがた、討ち入りでござる

今日は討ち入りの日だということで、テレビでも赤穂浪士のことをやってます。

実は私、忠臣蔵を見たり聞いたりするたびに、なんとな~くすっきりしない気持ちになります。

だって、おかしいと思うんですよ。
傷害事件と言うよりは殺人未遂事件を起こした人のために被害者の家に殴りこみに行って、それが美談としてもてはやされるって。

子供の頃に聞いた時は素直にいい話みたいに思ってたんですが、その後色々と見たり聞いたりするうちに、おかしいんじゃないかと思うようになりました。

そもそも、浅野内匠頭って人がちょっとばかり問題がある人だったらしい。
いきなりぶち切れて女中斬り殺したとか、あまりよろしくない話が残っているようです。

なんでそんな危ない人を殿中なんぞにお仕事させに行ったか分かりませんが、ひょっとしたら「自分のお城では抑えられなくてもさすがに江戸城に行ったら大丈夫だろう」とか甘く考えてたのかも知れませんね。

そんなお殿様が何が気に入らなくて吉良上野介というおじいちゃんに斬りかかったか分かりませんが、記録に残ってるように「ご乱心」が一番ぴったりくるんじゃないかと。

気の毒なのは被害者の吉良上野介さんで、何も身に覚えがないとしたら、斬られるは隠居させられるは、なんじゃこりゃ?な状態だったかも。

一説によると、幕府は吉良さんちをお取り潰しにしたかったので、なのであえて討ち入りを見て見ぬふりをした、なんて話もあるので、当事の庶民も今の庶民も本当のところは何がなんだか分からないんでしょう。

もう一人、というか一群気の毒なのが家臣の皆様。
お殿様がそんなことしばかっかりに、みんなそろって無職にならないといけない。
今と違って失業保険だのハローワークだのはありませんからね、なんとか身の振り方が決まる方はよろしいとして、明日から家族そろって路頭に迷う、なんて人もいたかも知れない。

なので、そんな状態に対するデモのような意味で、あの討ち入りがなされたんじゃないか、との意見も読んだことがあります。

なんにしても吉良さんにしたらいい迷惑ですよ、被害者なのに。
赤穂浪士もやるなら幕府に対してデモすりゃええのに。

というわけで、私はあまり忠臣蔵というお話が好きではありません。
なんでこんな事件が起こったか分からないから、お芝居で面白おかしくするのに無理やり吉良のおじちゃんをえげつないじじいにし、ちょっとおかしかったんじゃないかってお殿様を悲劇の主人公に仕立てて、今にいたるまでそれが事実みたいにまかり通ってるんですから、な~んか気色悪い。
まあ、お話だの歌舞伎だのとして見るのは面白いんですけどね。

あのお話、というかお芝居が広まって、赤穂浪士で討ち入りに行かなかった人は、その後えらく非難されたってなこともあるらしく、まさにふんだり蹴ったりです。

思えば本能寺の変だって、なんで光秀が信長にあんなことしたか分からないから、お話として面白くするように叩かれただの魚が腐ったと言われただの母親殺されただの作ってますが、全部嘘らしいし。
一方的に悪者にされた方はたまったもんじゃないですわ。

と、子供の頃はさておき、長じて後はあまり討ち入りにいいイメージを持ってない私ですが、それでも今日だけは討ち入りに感謝です。

だって、今日の晩ご飯は「討ち入りそば」と決まってるから!
メニュー考えなくていいから!(笑)

ここのところ毎年父親が年越しそばと討ち入りそば用に「オカベの麺」のおそばを買ってくれるので、今日もそれを使っておそばを作りました。

甘く煮たあげ、かまぼこ、玉子、ネギのシンプルなおそば。
でも今年のはいつもよりおいしかったな。
やっぱりあげがいいあげを使ったのと、おだしの感じもよくできてました。

ファイル 2499-1.jpg

そうそう、もう一つ感謝?
「吉良上野介」と検索かけたら、画像の上に拡樹くんがいっぱい出てきてうれしくなったから(笑)
お芝居や映画の吉良さんより多いぐらいだったの(笑)

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