昨日、夕方の閉店時間に店を閉める準備をして、後は閉店時間を待つばかりとテレビを見ていたら、店のガラス戸ががらがらっと開く音がしました。
結構ぎりぎりに「まだいける?」と来られるお客さんもいらっしゃるので、お客さんだなと台所から振り向いたら、
「まだお店閉めんといてくださいっ!」
と小さな子供の声。
見ると幼稚園か小学校1年生ぐらいの男の子と女の子が息を切らせて店に入ってきてました。
「買いたいので、おうち帰ってお金持ってくるから、まだお店閉めんといてくださいっ!」
って、ああ、なるほど。
うちはちょびっとですがアイスクリームを置いて売ってます。
それを買いに来るお客さんって割りと決まってるんですが、そのうちのある家庭の子供さんだなと、顔は覚えてなかったけど思いました。
何しろ9人兄弟なので(笑)
最初のお店閉めないでーは女の子、そして次に男の子が、
「みんなにずっる、って言われるけど、ずっるって言われるけど、けどお金持ってくるから」
って、何を言ってるんだ君は(笑)
なんだかよく分からないけど、そういうこと言うので、いいよと言ったら、店を出て坂の下の方向、右に走っていく。
あれ?と思いました。
というのが、いつもその子たちが来るのが店を出て坂の上の方、左だからです。
ですが、前にもうちょっと大きい子に聞いた話によると、うちの近所に店舗付住宅がずらっと並んでるところがあるのですが、そこに住んでたとのことで、うちのお客さんのおばさんとも親戚みたいに仲良くしてる。
ってか、もしかしたら親戚かも知れん。
この間もそのおばさんにアイス買ってもらってたし。
なので、そこにお金もらいに行ったんだなと思って待ってたら、あっという間に戻ってきた。
で、買うのかと思ったら、
「おうちすぐそこやから持ってくるから、お店閉めんといてくださいっ!」
って、君らはどこに何をしに行ってきたんだ?
「おうち何分ぐらいのとこ?」
と聞いたら、二人して「え?」という顔を見合わせて、
「2分!」
「30分!」
って、おい!
「30分は待たれへんなあ、10分待ってあげるから取っておいで」
と言ったら、え、え、とそこで足踏みしながら悩んでるので、
「はよ行っておいで、もうお店閉めて帰るよ」
と言ったら、
「え、帰るの?」
と聞くから、
「ここはお店でおうちと違うから」
と答えたら、二人で今度は左の方向にばっと駆け出したんですが、すぐに女の子が戻ってきて、
「10分は、10分は、11分」
って、どっちでもいいからはよ行って来い(笑)
10分って言ったけど、まあちょっとぐらい、さすがに30分はあれだが15分ぐらいなら待ってやるかと、一応ととろさんにその旨を連絡。
連絡なしで遅かったら心配するでしょ。
と、10分もしなくて戻ってきて、
「何分!」
って聞くので、
「10分かからなかったよ」
と言ったら今度は困った顔して、
「あのな、お金100円しかなかった」
うちはまだがんばってアイス100円で売ってます。
本当はもうぎりぎりで、お客さんにはコンビニでもっと高いよと言われるけど、そもそもがアイス売るってか、もうお客さんとかにサービスでとか、自家消費的な目的の方が大きくなってたので、まだぎりぎりでがんばってます。
それでも、さすがにもうちょっとしたら値上げすると思うとは伝えてあるけどね。
こういうお子さんも100円握って来るので、なかなか値上げしにくいのよ。
で、困ったようにすがる目で見るので、思わず2個あげてしまいたくなるけど、そこは我慢。
よくないからね。
前に日にち過ぎたジュースを他の子にだけどあげたら、それからちょろちょろされたこともあったし。
「じゃあ1つ買うて分けられるのにしたら」
と言ったら、あれやこれや悩んで、アイスもなかを1つ買いました。
それを持って外に出て、
「50円やったら二つ買えたのに」
って言うけど、うん、100円だから(笑)
嵐のような出来事でしたが、あまりにおもしろかったので爆笑しながら店を閉めました(笑)