床中浸水

台風はどうやら当地をそれたようで、こちらは雨も風も全然大したことなかったようです。

「ようです」と言うのは、マンションはよっぽどじゃないと分からんのよねえ。
夜中になんとなくそれっぽい雰囲気はあったようななかったような・・・

それでも他のところでは避難される方、浸水した家、道路、色々と影響があるようです。

そのうちの床上浸水のニュースを見ていて、ふと思い出したことがあります。
小学校の時だと思うんですが、道徳の教科書に「床中浸水」というお話がありました。

どんなお話かと言いますと、いつかの台風、どこかの地方でやはり色々と被害が出て、その主人公の家も浸水するんですが、畳の真ん中辺りまで浸水して、それで家族で、

「うちは床中浸水だな」

という話になり、被害の程度を聞かれた時にそう申告します。

後日、床下浸水の家はなかったけど床上浸水の家には見舞金だかなんだかが出たらしいが、自分の家は「床中浸水」と申告したので見舞金をもらえなかった。
床上浸水は家の中まで被害が出たけど、自分のうちだって畳がだめになったのに・・・
そう思ってそのことを主人公がどこかに「床中浸水だと出ないの?」と言いに行ったというお話でした。

この話を聞いて、多分妹だったと思うんですが、

「自分が床上じゃないって言うたからとちゃうかな」

てなことを言い、私も最もだと思ったのを覚えてます。

はっきり言うと、畳の真ん中まできてるなら、それはもう床上浸水でいいと思うんですよね。
それを、なんでか家族で勝手に「床中浸水だな」と勝手に名付け、それをまたそのまま申告するって、自分ちのミスと言うか、なんと言うか、じゃないですか?

その後、どうなったかとか後日談があったのかとかは覚えてないんですが、子供心にもやもやしたのだけは覚えてます。

大人になった今も台風とかになるたびに思い出すから、やっぱりかなり強烈に印象に残ってるんだろうなあ。

と言うか、大人になった今だから思うが、その主人公の親、かな、大人が悪いですよね、確実に。
素直に床上浸水と思ってればいいものを、勝手な言葉開発して満足して、それをまた公にまで言って損するってのは。
これを「床中浸水も床上と同じと役所とかが判断すべき」と言うのは、今で言うともうクレーマーに近い気がします。

今、道徳の授業ってのがどうなってるのか分からないけど、今の教科書には載らないエピソードじゃないかなあ、と思いました。

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